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浜田山の人体力学整体コラム。2006年5月〜。

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整体コラムcolum


書き溜めていたコラム記事を、部位別つにまとめてみました。
このページは、腰についてです。

腰・椎骨の働き
腰・腰の曲線
腰痛・姿勢と動き方
腰痛・食べ過ぎ
腰痛・ストレス、心労
腰痛・捻れの痛み
腰痛・生理痛
腰痛・汗と泌尿器


腰・椎骨の働き

整体を語る上で、身体のもっとも重要な箇所として、腰があります。

一般に『腰』の一言で済ませていますが、解剖学的に言うなら、『五つの腰椎と、その周辺の背部』ということになります。たくさんの腹筋群や背筋群によって、サポーターのように幾重にも包まている、身体の中心部分です。
五つの椎骨には、それぞれが司る働きがあります。

腰椎1番
頭、神経系。ストレスの影響を受けやすい。
朝、起きる時の腰の痛み。
腰椎
腰椎2番
消化器系。主に胃の問題。
身体を左右に倒す動きの痛み。

腰椎3番
腎臓系。汗との関連。
起き上がれないほどの激しい腰痛。ねじる動き。

腰椎4番
生殖器系。生理痛。
左右に身体を倒す動きの痛み。

腰椎5番
泌尿器系。膀胱。
物を持ち上げようとする時の痛み。

おおまかに、以上のようになりますが、動きという意味では、1、5番が前後に倒したり起こしたりする動き。2、4番が左右の側屈の動き。3番が捻じれの動きという事になります。

力学的に、1、3、5番の腰椎は関連が深く、ストレスから1番に負担がかかり、そこから3番に影響が出て激しいぎっくり腰になるとか、頭の緊張から5番に影響が出て、膀胱に負担がかかりトイレの回数が増える、などもあります。

体の中では立体的に力学的な相関関係が働いており、これは体を丁寧に読んでいくことで解明されます。この「なぜそうなったか?」を追求するのが、整体の考え方なのです。
(2008年 9月4日記載)


腰・腰の曲線

人間の背骨を横から見ると、ゆるやかにS字状に曲線を描いています。腰のアーチこれらが描く曲線には、人間が二本足で直立歩行するための、なくてはならない力学的な意味があります。

人間は直立しているがゆえに、頭頂部から足の裏に向かっての重力を受けながら、生活をしています。
腰のアーチ
この場合、もし背骨の椎骨がまっすぐ上下に配列していた場合、身体の動きや負荷による衝撃が(右図参照)、ダイレクトに椎骨や椎間にかかってしまいます。

その点、背骨がアーチ状に配列していれば、歩行時のショックや荷物を持ったときの負荷など、身体にかかるエネルギーを背骨の「たわみ」で吸収できるのです。

胸椎も頚椎も、同じ理由から曲線を描いています。
ただ、日本人は、このアーチがゆるく、逆に黒人はこの反りが大きいため、腰高でヒップアップしています。

この腰の反り具合(バネ)が、運動能力や体力にも直結してきますので、オリンピックの陸上競技などで、黒人選手が上位を独占してしまうのも、当然のことなのです。

日本人は、黒人のような強靭な背骨を持ち合わせてはいませんが、それでも操法や体操を続けることによって、その人なりに背骨を鍛えてゆくことが出来ます。しっかりヒップアップした体力ある身体を、私たちは目指しています。
(2008年 9月11日記載)



腰痛・姿勢と動き方 

先日、区営のバスに乗っていましたら、ランドセルを背負った小学生が斜め前の席に座っていましたが、その姿勢に驚きました。

座席から、お尻が落ちそうなほど背中が丸まり、リクライニングシートに座っているかのように、座席から身体がずり下がっていました。当然両足は大きくガニ股に開かれ、大人用のシートが狭いくらい幅を取っていました。

身体が疲れてくると、徐々に力が身体の外側に流れ始め、骨盤や肩甲骨が開き、猫背やガニ股になったりしますが、現代は小学生までがこんな姿勢をするのか、と絶句しました。
他人事ながら、彼の将来が気がかりです。

*****
電車などに乗ると、足を開いて背もたれに仰け反り、二人分の幅をとって座っている方がいますが、そういう人の身体は疲れているのです。肉体疲労が心を鈍らせ、周囲の迷惑すら感じなくなってしまうのです。
腰が入って中心軸に力の集まった人は、背筋を伸ばしてコンパクトに座れます。

動きの所作にしても、静かに椅子に腰掛け、荷物を置く時も丁寧に置ける人は、腰が入っています。
腰のだらしない人は、荷物をドサッと音を立てて置き、倒れ込むように椅子に座ります。椅子が濡れてても、座った後に気づくのです。

こうした腰に力のない方達は、腰痛の予備軍といっても過言ではないでしょう。
腰に力の入らない生活を送っていった結果、ある日腰がギクッというのです。
長年の習性から出た症状は、操法や体操で修正する際にも時間を用します。

普段から、きれいな歩き姿やエレガントな立ち居振舞いのできる、中心に力の集まった姿勢を整体の操法や体操は作ります。
整体は単なる治療術ではなく、身体造りの技術でもあるのです。
(2008年 7月29日記載)


腰痛・食べ過ぎ

夏が来ました。

この季節になると、普段腰に症状のない人でも、急性の腰痛を起こすことが増えてきます。ギックリ腰のような感じですね。寒い冬場ならともかく、真夏になぜ腰痛が増えるか?
これは胃腸(消化器)と関連した問題です。

腰が五つの椎骨から形成されていることは前記の通りですが、その中の腰椎二番という椎骨は、消化器系統を司っており、胃や腸の状態を表す場所になっています。

冷たいものを飲み過ぎたり、暑さで胃腸が疲弊しているのに、脂っこいものを無理に食べてみたり、そういった内臓の負担が腰を抜かす原因にもなるのです。
心理的な胃腸への負担も、同じ結果を生みます。

以前、胃の負担が原因で肩こりになる話しもコラムに書きました。
食べ過ぎひとつとっても、身体の状態によって、肩こりになる人もいれば、腰痛になる人もいるということです。

夏場は気温が高く、体温を維持するエネルギーは少しで済みます。
テレビの情報番組などで、「夏に勝つため、豚カツを食べる」とかやっていますが、まるで論理的でない言葉遊びを食生活に反映させようなどというのは、理解に苦しみます。

胃に負担のかかる重いものを食べなくても、麺類や果物など、あっさりしたものを食べていれば、夏場は快適に過ごせるのです。この時期に急な腰痛を感じたときは、食生活を少し見直してみる必要がありますね。
(2008年 7月21日記載)


腰痛・ストレス、心労 

人間の心の状態は、身体にさまざまな影響を与えていることは、最近では、当たり前のことになりました。一昔前は、心と身体はひとつ、などと言おうものなら、一笑されたらしいです。

ストレスと胃との関係は一般的に良く知られていますが、それは身体の仕組みのごく一面で、心の問題がすべて胃袋に現れるというわけではないのです。
「ストレスで腰痛になる。」
と書くと、突拍子もない感じもしますが、これも起こりうることです。

*****
腰椎の一番という椎骨は、その人の頭(心理状態)を表す椎骨です。
ストレスを受け続けることによって、この腰椎一番の可動性がなくなり、やがて腰痛になる。この時の特徴は、朝起き上がるときの痛みや、動き始めの痛みです。

このような時は、腰をとらえるだけでなく、ストレスに強い身体を作るために、上背部を操作して、呼吸器もゆるめる必要があります。

腰椎五番の腰痛も同じ痛み方をするので、操法の際に普段の生活状況を聞くことがあります。
日頃から心配事の絶えない人や、恒常的にストレスにさらされている人が、ある日ふいに腰痛になる。症状は、朝起きようとすると腰が痛む・・・
ここまでお膳立てがされていれば、ほぼ神経的な問題と考えられます。

その一方、人間の身体は二次的三時的要因で、椎骨に負担をかけてくることがありますので、手や足に偏り疲労があり、それを腰椎一番が肩代わりした、なんて事もあります。

一筋縄ではいかないのが、複雑な人体内部の力学構造。
整体指導者はいつでも、正確な身体の読みを要求されます。

朝、ベットから起き上がるときの腰の重さ。
ひょっとしたら、溜まったストレスが原因かもしれません。
(2008年 8月6日記載)


腰・椎骨の働き

整体指導者は、身体を各箇所を丁寧に調べて、不調の原因を特定していきます。しかし、自分で腰痛の原因を探してみたいならば、身体の動きを確認することによって、一般の方でも大まかに読むことができます。

例えば、捻れ(ねじれ)の動き。

身体を右、左と回転させて、この時ズキッと痛むなら腰椎三番が原因の可能性大です。この椎骨が、身体の捻り運動をする時の力学的中心だからです。

整体の理論では、腎臓系統の腰痛と推測します。
汗や尿が出難いなど症状があるなら、尚更ですね。

ちなみに、この腰椎三番が捻れたままになると、勝負事を好むようになります。
喧嘩早く、気難しいというか、性格も捻れてるというか…
「斜に構える」という言葉がありますが、まさにその言葉通りです。

整体を学んでいくと、身体と性格との相互関係を知ることになるのですが、そんな事がわかってくると、「○○さんは、人の言うことに反対してばっかりで、全然意見を聞いてくれない」と嘆かずに、「ああ、○○さんは、捻れ体質だから仕方ないか」と諦められるようになります。

また、整体操法を長年受けている方は、徐々に性格が変わってくることがあります。
これは本人というより、ご家族が最初に気が付きます。
「そういえば、最近のお母さんはあまり怒らなくなったねえ…」なんて具合に。
操法や体操で、椎骨の捻れが修正されたのでしょう。
(2008年 8月12日記載)


腰痛・生理痛

女性特有の問題である生理痛。
そうはいっても、生理時に何の痛みもなく経過できる女性もたくさんいます。

本来、生理開始とともに骨盤が左右にスムーズに開いていけば、生理痛をはじめ、腰痛や頭痛などのトラブルは起こりません。しかし、骨盤の開閉の動きが悪くなってくると、その動きの不調和によって生理痛を引き起こす原因となります。

生理が始まる頃に痛みを感じる時は、片方の腸骨の動きが悪く、なおかつ腰椎四番の可動性が失われています。この腰椎四番という骨は、生殖器系統を司る椎骨です。

生殖器に何らかのつかえがある時や、負担がかかっている時の腰痛は、この四番の腰痛という事になります。特徴としては、身体を左右に倒す「側屈」の動きの時に、痛みが出ます。

生理痛を予防普段から操法や体操で身体を整えておくのが理想ですが、それでも生理痛になってしまった時は、仰向けの状態でやや膝を立て、右に左にとゆっくり膝を倒してみます。リキまずに、足の重みを腰で感じてみます。(写真参照)

どちらかに倒しにくいのですが、しばらく動いてるうちに左右が揃ってきます。その頃にはだいぶ症状も、和らいできます。

くれぐれも、体操を頑張りすぎないように。生理中はじん帯を緩める働きのあるホルモンが分泌されるため、関節に強い負荷をかけるとケガの元になります。

こういった体操は、生理になる前から行なっておくと、みの予防にもなりますので、生理痛にお悩みの女性はぜひお試しください。
(2008年 8月18日記載)


腰痛・汗と泌尿器 

涼しくなってきました。

また暑さが、戻ってくるかもしれませんが、当面は涼しい日が続きそうです。
秋が近付いてくると、腰痛の原因がまたひとつ増えてきます。
汗の処理という問題です。

身体の水分を排泄する方法は、主に汗と尿です。
夏場は汗をたくさんかきますので、尿の量が減り、尿の工場である泌尿器系の膀胱はラクをすることができます。

それが、徐々に気候が涼しくなるにつれて、汗の量が減り、自ずと尿による水分排泄の度合いが高まってきます。泌尿器系にかかる負担が、増えるという事です。

こういった泌尿器系の負担によって腰痛が起こることがあります。
腰椎五番を基点とした腰痛です。
この腰椎五番という背骨の一番下の椎骨は、泌尿器と関連する椎骨です。

痛みの特徴としては、身体を前後に倒す時、物を持ち上げる時、しゃがむ時の痛みです。前立腺に問題を抱えた方なども、この腰椎を中心にした腰痛になることがあります。

逆に言えば、きちんと腰を整えることで泌尿器の問題が改善してしまうこともあるので、人間の身体に働いている力学の不思議を感じます。

涼しくなってきてトイレの回数が増えたころに、腰痛が始まった。
そんなときは、軽く運動してみたり、入浴でしっかり汗をかいてみましょう。
膀胱の負担を減らすことで、意外にも腰痛が解消するかもしれません。
(2008年 8月26日記載)



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